<友人の観察>2日目

 AM7:30

 結局、友人は何も食べませんでした。

 また、窓際に座り、外をじっと眺めるだけです。

 

 今日はどこに行っていたのか、少し聞いてみようと思います。

 

 AM12:00

 今日は、友人の好物の「ステーキ」を作りました。

 

 案の定、友人は食卓についてくれました。

 

 友人は目の前のステーキを一心不乱に食べ進めます。

 

 私は、「昨日どこへ行っていたのか。」と尋ねました。

 

 友人は何も答えません。質問が悪かったのでしょうか。

 

 「最近、ご飯も食べず、睡眠もあまりしないので心配だ。」と言いました。

 

 そしたら、彼は「飯は食べている。」と答えました。

 

 睡眠をしていないことは否定しませんでした。

 

 PM14:00

久しぶりに彼から話しかけられました。

 

「今日の夕飯は何だ?」

 

私は、「何がいい?」と答えました。

 

彼は、少しばつが悪そうに、「豚肉」と答えました。

 

私は久しぶりに彼が話しかけてくれたことが嬉しくて、二つ返事でオーケーしました。

 

PM15:00

今日の彼はとてもご機嫌なようです。

 

私のパソコンを覗き見たり、家の中を歩き回ったっり、とてもアクティブでした。

 

彼から、手伝おうかという言葉がでたときには涙が出そうでした。

 

AM16:00

彼が、時計をしきりに気にしています。

 

「買い物に行こうか。」と彼が行ってきたので、断りました。

 

我慢の限界なようなのでいち早く作業を終え、買い物に行きました。

 

久しぶりのリクエストが嬉しかったので奮発して高い豚肉を買ってしまいました。

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PM17:30

想定外の浪費に少し後悔をしつつ、夕飯を作ります。

 

今日の豚肉は、豚丼にしてみました。

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友人はとても喜び、貪るように食べてくれました。

 

それを見てると、嬉しくて嬉しくて……

 

そのせいか、昨日のことを聞くのを忘れてしまいました。

 

彼はたちまちのうちに食べ終わりました。

 

やはり、ご飯は残されていましたが、私にとっては些細な問題です。

 

PM23:00

今日はとても良い1日でした。久しぶりに友人と会話もできたし、満足です。

 

消灯すると、彼も布団に入りました。

 

一応、釘を刺そうと思い、「今日はしっかり寝なよ」と言いました。

 

すると、彼は小さな声で「分かった。」と言いました。

 

AM7:00

 

とても目覚めの良い朝です。

 

朝食を作っていると、彼も起きてきました。昨日はしっかり寝ていたようです。

 

「朝ごはん食べる?」と聞くと、即答で「いらない。」と言われました。

 

昨日の喜びもあってか、今日はムッとしました。

今日は、彼の偏った食事を説教してやろうと思います。